山林は所有しているだけでも固定資産税がかかり、管理や維持も大変なため、相続を拒む方も少なくはありません。
ですが、山林を相続しても活用方法がわからなかったり、お住まいの地域から遠く管理が難しい場合は、相続放棄や国への譲渡、山林売却など、山林を手放す方法にはさまざまな選択肢があります。
そこで今回の記事では、北海道の山林事情に詳しい山の専門家「ハピネスウッドバンク」が、山林を相続する際の対処法として、いらない山林を手放す方法について詳しく解説します。
この記事の目次
これから相続する予定の山林を手放す方法「相続放棄」
相続により山林を取得すると、固定資産税や管理コストなどの負担も発生するため、これから相続する予定の山林を手放す方法には、「相続放棄」が一つの手段として考えられます。
しかしここで注意が必要なのは、相続放棄とは、プラスとなる財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含めた 「すべての相続財産を放棄する」 法的な手続きであるということです。放棄対象となる財産は、山林以外にも不動産、現金、株式、自動車なども含まれます。
そのため、山林を手放す手段として相続放棄を選択する際は、山林の所有権のみを放棄することはできないということをしっかりと押さえておきましょう。
また、相続放棄は、自分のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内の期間までに手続きが必要です。
相続を受ける際に、マイナスの財産よりもプラスの価値がある財産が多い場合には、相続放棄をする前に慎重に検討する必要があります。
すでに相続した山林を手放す方法
すでに相続した山を手放す方法には、以下の3つの方法があります。
①相続土地国庫帰属制度で国に譲渡する
相続土地国庫帰属制度は、相続などによって不要になった土地を国が引き取る制度です。
一定の要件を満たせば、国が土地を引き取ってくれます。ただし、審査手数料や負担金が必要であり、引き取りの条件も厳しい場合があります。
また、相続土地国庫帰属制度の利用や申請に、特に期限は定められておらず、10年以上前に相続した土地であっても、相続土地国庫帰属制度の利用を申請することが可能です。
相続土地国庫帰属制度については、以下の記事で詳しく解説しています。
②山林引き取りサービスを使う
山林引き取りサービスは、不動産会社などが提供するサービスで、専門家が不要な不動産を引き取ってくれます。山林以外の地目でも対応可能ですが、一部の農地は引き取ることができない場合もあります。
基本的には審査手数料はかからないサービスですが、引き取り費用は発生します。ただし無料で引き取ってもらえる場合もあります。
③山林売却をして収入を得る
山林を相続したが、ご自身では活用方法がわからなかったり、お住まいの地域から遠く管理が難しい場合は、まずは相続した山林が売却できないかを検討してみましょう。
山を売る方法には、大きく以下の2つの方法に分けられます。
1. 専門業者に依頼する方法
山林売却に精通した専門業者に依頼することで、買い手探しから契約書作成、登記申請まで、すべての工程を任せることができます。専門家のサポートを受けられるため、安心して取引を進められるのがメリットです。
2. 自ら買い手を探す方法
インターネットや森林組合などを活用して、自ら買い手を探す方法です。仲介手数料を節約できるというメリットがありますが、山林売却の経験がない場合は、買い手探しや契約交渉に時間がかかったり、トラブルに巻き込まれるリスクがあります。
山林売却の流れ
山林を売りたい場合の一般的な手続きの流れは以下の通りです。
1.登記簿謄本または固定資産税の通知書の準備
売却を検討する山林の登記簿謄本または固定資産税の通知書を準備します。
2.査定依頼
準備した書類をもとに、山林仲介業者または不動産業者などに査定を依頼します。
3.現地調査と査定金額の確定
査定業者は、現地調査を行い、山林の状況や特性を考慮して査定金額を確定します。
4.査定価格提示
査定業者は適正な査定価格を提示します。もし提示された価格に納得できれば、売買契約に進みます。
5.売買契約締結
売主と買主が合意し、売買契約を締結します。この段階で売却日程の調整や必要書類の準備が行われます。
6.引き渡し
契約条件に従って、引き渡し手続きが行われます。売主は代金を受領し、山林の引き渡しを行います。
7.手続き完了
代金の受領と山林の引き渡しが完了したら、売却手続きは終了となります。
不要なトラブル回避のために山林売買は業者に依頼するのがおすすめ
山林売却は、一般的な不動産売却とは異なり、複雑な手続きや専門知識が必要となるため、多くの場合、トラブルが発生しやすいと言われています。
そこで、不要なトラブルを回避するために、山林売却は専門業者に依頼することを強くおすすめします。
専門業者に依頼するべき理由は以下の通りです。
1.豊富な経験と知識に基づいたサポートを受けられる
山林売却に精通した業者であれば、買い手探しから価格交渉、契約書の作成まで、すべての工程をスムーズに進めることができます。
2.時間と労力を節約できる
個人で売却を行う場合、買い手探しや書類作成など、多くの時間と労力が必要となります。しかし、業者に依頼すれば、これらの負担を軽減することができます。
3.トラブル発生時の対応を任せることができる
山林売却では、境界トラブルや法令違反など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。しかし、業者に依頼すれば、これらのトラブル発生時の対応も任せることができます。
山林売却は、専門知識が必要な複雑な取引です。不要なトラブルを回避するためにも、信頼できる業者を選ぶことで、安心してスムーズな山林売却を実現することができます。
山林売買仲介業者の選び方
山林売買は、一般的な不動産売買とは異なり、複雑な手続きを伴います。そのため、信頼できる山林売買仲介業者を選ぶことが重要です。
以下にあげるポイントを元に、業者選びの参考にしてください。
山林売買に精通している
山林に関する専門知識を持っている業者を選びましょう。山林の価値評価や測量、登記などの手続きに精通していることが重要です。
実績が豊富
豊富な経験と実績を持つ業者を選びましょう。過去の取引事例などを参考に、山林売買に精通していることを確認しましょう。
地域密着型
売買予定の山林の近くにある地元の専門業者に依頼するのがおすすめです。地域の市場動向や山林の特性に詳しく、適切なアドバイスを受けられます。
北海道の山林売買はハピネスウッドバンクにおまかせください
ハピネスウッドバンクは、北海道の山林売買に特化した専門業者です。
確かな技術で正確かつスピーディーに「見積、調査、伐採、整備、売買」までを一気通貫で行います。
豊富な経験と知識を持つスタッフが、お客様の山林を丁寧に査定し、最適な売却方法を提案いたします。山林売買をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
山林売買のお問い合わせはこちらから「山を愛し、森を慈しみ、木を育む」環境へのあたたかい眼差しをベースに、未来につながる環境づくりに貢献します。