近年、キャンプブームの影響もあり、自分だけのソロキャンプ場を作ったり、自伐林業を始めるためにも、山林の購入を考えている方が増えてきています。
しかし、山林売買は一般的な不動産取引とは異なり、法律の整備が進んでいないため、購入する側にも専門知識が必要となります。
自分の目的に合った山林を探す方法や購入手続き、注意点など、山林購入に関する不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、北海道の山林事情に詳しい山の専門家「ハピネスウッドバンク」が、山林購入における知っておくべきポイントについて解説します。
実際の山林購入の手続きの流れから、山林購入時の税金についても紹介しているので、山林購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
この記事の目次
山を買う方法
山林売買には、大きく分けて2つの方法があります。
1. 専門業者に依頼する方法
山林売買に精通した専門業者に依頼することで、買い手探しから契約書作成、登記申請まで、すべての工程を任せることができます。専門家のサポートを受けられるため、安心して取引を進められるのがメリットです。
2. 自ら山林物件を探す方法
インターネットや森林組合などを活用して、自ら山林物件を探す方法です。仲介手数料を節約できるというメリットがありますが、山林売買の経験がない場合は、山林物件探しや契約交渉に時間がかかったり、トラブルに巻き込まれるリスクがあります。
個人で山林を買うときの注意点
山林を購入することは、大きな買い物であり、様々なリスクを伴います。後悔しないためにも、事前に以下の点に注意する必要があります。
購入目的を明確にする
まず、目的によって、必要な山林の条件や、購入後の管理方法が変わってくるため、山林を購入する目的を明確にしましょう。以下の点が、主な用途として挙げられます。
- 投資目的:将来的に木材を伐採して売却する
- 趣味・レジャー目的:登山やキャンプを楽しむ
- 自然保護目的:動植物の保護活動を行う
山林の調査
一番は、購入前に現地調査を行い、自分の目で確かめることが確実ではありますが、単独での現地調査は危険も伴うため、専門知識がない場合は、林業などの専門家に相談することをおすすめします。山林の調査では、主に以下の点を確認します。
- 立地条件:アクセス方法、周辺環境、日当たり、水利
- 土地の形状:面積、傾斜、地質、土壌
- 森林状況:樹種、樹齢、林密度、病害虫被害
- 法規制:保安林指定、伐採制限、開発許可
不要なトラブル回避のために山林購入は業者に依頼するのがおすすめ
山林購入は、一般的な不動産購入とは異なり、複雑な手続きや専門知識が必要となるため、多くの場合、トラブルが発生しやすいと言われています。
そこで、不要なトラブルを回避するために、山林購入は専門業者に依頼することを強くおすすめします。
専門業者に依頼するべき理由は以下の通りです。
1.豊富な経験と知識に基づいたサポートを受けられる
山林購入に精通した業者であれば、売り手探しから価格交渉、契約書の作成まで、すべての工程をスムーズに進めることができます。
2.時間と労力を節約できる
個人で購入を行う場合、売り手探しや書類作成など、多くの時間と労力が必要となります。しかし、業者に依頼すれば、これらの負担を軽減することができます。
3.トラブル発生時の対応を任せることができる
山林購入では、境界トラブルや法令違反など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。しかし、業者に依頼すれば、これらのトラブル発生時の対応も任せることができます。
山林購入は、専門知識が必要な複雑な取引です。不要なトラブルを回避するためにも、信頼できる業者を選ぶことで、安心してスムーズな山林購入を実現することができます。
山林購入のお問い合わせはこちらから山林を買う手続きの流れ
山林を買いたい場合の一般的な手続きの流れは以下の通りです。
1.山林を探す
山林仲介業者や不動産業者、森林組合等で、自分の目的や希望に合った山林を探します。これらの機関や組織は、適切な物件を見つけるのに役立ちます。
2.物件資料を取り寄せる
お気に入りの山林物件が見つかったら、山林仲介業者や不動産業者から物件資料を取り寄せます。これには、土地の詳細や特性が記載された情報が含まれます。
3.現地調査を行う
物件資料をもとに、実際に現地を訪れて調査を行います。地形や立木の種類、接道の有無などを調べ、物件の状態や特性を確認します。
※当社では、自分の目的にあった山林かどうか確認することができますが、現在、現地案内は行なっておりません。ドローン映像を見ることができる物件もございますのでご相談ください。
4.申込金と買付証明書の提出
購入を決定したら、まず申込金を支払い、その後買付証明書を提出します。これにより、購入意思が確認されます。
5.契約準備と引渡し日の決定
引き渡し日を決めて、契約時に必要な書類を準備します。これには、売買契約書や残代金の支払い準備などが含まれます。
6.契約手続きの実施と登記移転申請
引渡し日に契約書を交わし、残りの代金を支払って引き渡しを完了させます。また、この段階で登記移転を申請します。
7.税金の支払いと所有者届出
不動産取得税を支払い、森林の土地の所有者届出を行います。これにより、所有権の移転が法的に確定します。
山林の相場
山林の林地は、大きく4種類に分けられ、それぞれの相場は以下の通りです。
ただし、物件によって値段は異なるため、あくまで目安として押さえておきましょう。
名称 | 特徴 | 価格相場 |
---|---|---|
都市近郊林地 | 市街地の近くにある山林 | 約1,000~5,000円/㎡ |
農村林地 | 農村集落の周辺の山林 | 約300~500円/㎡ |
林業本場林地 | 林業のための山林 | 約100~300円/㎡ |
山村奥地林地 | 山奥にある山林 | 約50~150円/㎡ |
このほかにも、山林の価格は、一般的な不動産とは異なり、様々な要素によって大きく左右されます。
まず山林の面積、立木の種類や量によっては、スギやヒノキなどの高価な木材が多い山林ほど価格が高くなります。
また、住宅地や、商業地があるなどの山林の周辺環境や、市街地からのアクセスも価格に影響を与える要素の一つです。
近年はキャンプブームなどの影響により、川が近くにあったり、自然が豊かな山林も人気を集めている傾向にあります。
山林購入と税金
山林の購入時の税金は「不動産取得税」が発生し、維持費としては「固定資産税」の支払いが主な負担となります。
山林購入時「不動産取得税」
山林を購入すると、数カ月後に不動産取得税の納付書が届きます。
不動産取得税は、購入した山林の課税標準額に基づいて計算されます。
計算方法は、「課税標準 × 税率(3%) = 税額」です。
山林の場合、課税標準が低いため、一般的にそれほど高額にはなりません。また、保安林の場合は非課税となります。
山林所有後「固定資産税」
山林の利用目的がキャンプやレジャーである場合、基本的には固定資産税の支払いのみが必要です。
山林の固定資産税は、1ヘクタールあたり数千円程度であり、非常に安価です。
小規模な山林であれば年間で数千円、広大な山林であっても数万円程度で済む場合が多いです。
ただし、課税標準額が30万円に満たない山林や、保安林は固定資産税の対象外となります。
山林売買仲介業者の選び方
山林売買は、一般的な不動産売買とは異なり、複雑な手続きを伴います。そのため、信頼できる山林売買仲介業者を選ぶことが重要です。
以下にあげるポイントを元に、業者選びの参考にしてください。
山林売買に精通している
山林に関する専門知識を持っている業者を選びましょう。山林の価値評価や測量、登記などの手続きに精通していることが重要です。
実績が豊富
豊富な経験と実績を持つ業者を選びましょう。過去の取引事例などを参考に、山林売買に精通していることを確認しましょう。
地域密着型
売買予定の山林の近くにある地元の専門業者に依頼するのがおすすめです。地域の市場動向や山林の特性に詳しく、適切なアドバイスを受けられます。
北海道の山林売買はハピネスウッドバンクにおまかせください
ハピネスウッドバンクは、北海道の山林売買に特化した専門業者です。
確かな技術で正確かつスピーディーに「見積、調査、伐採、整備、売買」までを一気通貫で行います。
豊富な経験と知識を持つスタッフが、お客様の山林を丁寧に査定し、最適な売却方法を提案いたします。山林売買をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
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